仮想cafe & bar じゃばーべ

中国茶、ウイスキー、カレーに関するブログを書き綴っていきます

小庵の中国茶の勧め

こんにちは!小庵です!

 

お茶は好きだけど、中国茶はまだ試したことがない、

お土産に中国茶台湾茶をいただいたけど、まだ飲まずに残っている、

中国茶に興味があって、これから始めよう、と考えている、

という方々、一緒に中国茶にはまっていきませんか?

 

 

 

1. 中国茶の魅力とは?

あなたは、中国茶にどんな魅力を感じますか?

小庵は、茶器、お茶の作法、多種多様なお茶の種類、健康飲料の4つです

 

まずは道具、茶器です

中国茶用の茶器は、小さめのものが多く、かわいらしい印象です。絵柄の入ったものもあり、お気に入りの茶器を探すのは、ひとつの楽しみであり魅力です

一点ものなどは、ビビビッときたら買ってしまいたいですね

新宿高島屋Tea Salonの一角、いろいろな茶器が並んでいます

新宿高島屋Tea Salonの一角、いろいろな茶器が並んでいます

 

次にお茶の作法です

工夫茶には作法がありますが、決して堅苦しいものでなく、難しいものでもないので、だれでもすんなり受け入れられると思います

見よう見まねで構わないところが良いです

工夫茶を実践してもらっている一コマ、台中の秋山堂にて

工夫茶を実践してもらっている一コマ、台中の秋山堂にて

 

そして多種多様なお茶の種類

それぞれに独特な香りと味わいがあり、自分に合ったものを探す楽しみがあります

香りには、爽やかなものから、独特な癖のあるものまで、

味には、すっきりと飲めるものから、甘味のあるもの、苦みの強いもの、などがあります

 

最後に健康飲料という位置づけでしょうか。

中国茶は種類により涼性と温性とに分けられ、涼性は体を冷やす作用、温性は体を温める作用があります

中国では、季節や体調により、飲むお茶を分けているとか

(すべての中国人がそうしているわけではないと思いますが)

日本茶もそうですが、お茶は体に良いのです

ただし、飲みすぎや夜遅くに飲むのはご注意ください

 

あなたも、自分なりの中国茶の魅力を感じて楽しんでください

中国茶を購入するときの飲み比べ、台中の福山茶行にて

中国茶を購入するときの飲み比べ、台中の福山茶行にて

 

 

2. 始めるにあたって用意するもの

 とにかく、すぐに飲みたい!という方は、急須と湯飲みがあればOKですが、

せっかくなのでもう少し。

 

簡単に淹れるなら

  グラス

耐熱グラスに茶葉を入れ、お湯を注ぐ

耐熱グラスに茶葉を入れ、お湯を注ぐ

緑茶、白茶、ジャスミン茶、工芸茶向け

  • 茶葉とお湯を入れ、そのまま飲みます
  • 浮いた茶葉が徐々に沈んでいく様子を楽しみます
  • 工芸茶の場合、茶葉が咲き開く様子を楽しめます
  • 耐熱グラスであることを確認してください

 

本格的に淹れるなら

  蓋碗(Gàiwǎn)

蓋碗で本格的に淹れる

蓋碗で本格的に淹れる
  • 蓋のついた茶碗、どんな中国茶でもOKな万能タイプ
  • 蓋を少しずらし茶葉が出ないように茶杯に注ぎます
  • これが難しく、うまくできるとかっこいい

 

こだわって淹れるなら

  茶壺(Cháhú)

我が家で烏龍茶用に使っている茶壺、上海で購入

我が家で烏龍茶用に使っている茶壺、上海で購入
  • 主にプーアル茶や烏龍茶向け
  • 紫砂壺(Zǐshā hú)という茶壺の場合、お茶の種類ごとに使い分ける
  • 紫砂壺は香りを吸収するので、そのお茶専用になります
  • そうして茶壺の香りを育てることを養壺(Yǎng hú)といいます。

 

蓋碗や茶壺を使うなら、次のものがあるとよいです

  茶盤(Chápán)

我が家の茶盤、東京のGUDDIにて購入

我が家の茶盤、東京のGUDDIにて購入
  • この盤の上でお茶を淹れます
  • 余分なお湯を下の受け皿に落とします
  • スライド式のトレイがお湯を受けます

 

  茶杯(Chábēi)

我が家の茶杯と聞香杯、友人からのプレゼント

我が家の茶杯と聞香杯、友人からのプレゼント
  • お茶を飲む茶碗、日本酒の盃ぐらいのサイズ
  • 写真手前が茶杯、奥は聞香杯

 

  茶海(Chá hǎi)

我が家の茶海、これも友人からのプレゼント

我が家の茶海、これも友人からのプレゼント
  • 茶壺からいったん茶海にいれ、お茶の濃さを一定にしてから茶杯にいれます

 

  濾網(Lǜ wǎng)

我が家の濾網、東京の茶泉で購入

我が家の濾網、東京の茶泉で購入
  • 茶海に入れるときの茶漉しです

 

 

本格茶芸をするなら

  茶荷(Chá hé)

茶荷、お茶を茶壺に入れる前にここで鑑賞します

茶荷、お茶を茶壺に入れる前にここで鑑賞します
  • 茶筒からお茶をここに出します
  • お客様に鑑賞してもらいましょう

 

  随手泡(Suíshǒu pào)

  • 湯沸し器です

 

  茶匙セット(茶漏Chá lòu、茶挟Chá xié、茶則Chá zé、茶針Chá zhēn、茶匙Cháchí)

左から、茶匙、茶針、茶則、茶挟、茶漏(手前)、則容(奥)

左から、茶匙、茶針、茶則、茶挟、茶漏(手前)、則容(奥)
  • 茶匙 -- 茶葉を茶壺に入れるときに使います
  • 茶針 -- 茶壺の注ぎ口が詰まったとき使います
  • 茶則 -- 茶筒から茶葉をとりだします
  • 茶挟 -- 熱くなった茶杯をつかみます
  • 茶漏 -- 茶壺にお茶を入れるときにこぼさないようにします
  • 則容 -- これらを入れておく筒

 

  聞香杯(Wénxiāng bēi)

  • お茶の香りを楽しみます
  • 一杯目は、この聞香杯に入れて茶杯に移します
  • 空になった聞香杯を鼻に近づけ香りを楽しみます

 

  杯托(Bēi tuō)

  • 茶杯や聞香杯を載せる小さなお盆

 

その他必要なもの

  茶筒(Chátǒng)

茶筒、密閉できるものがよいです

茶筒、密閉できるものがよいです
  • お茶を長期保存します

  

 

3. 中国茶台湾茶の種類

 中国茶台湾茶は、加工方法によって主に6種類に分類されています

これらは、緑、白、黄、青、黒、紅、と色で分けられており、イメージしやすいです

その他、茶葉にジャスミンの香りをつけた花茶、お湯を注ぐと花が開く工芸茶、茶葉を使っていない茶外の茶(日本の麦茶もこの部類)を合わせて、9種類に分類されます

 

緑茶(Lǜ chá)

  • 発酵工程のない不発酵茶
  • 発酵させていないので、爽やかな味わい
  • 体を冷やす涼性
  • 龍井(ろんじん)茶が有名
  • 80℃のお湯で1~3分
  • 3煎ほどおいしく飲める
  • 賞味期限は短めなので冷凍保存する(1年が目安)

 

白茶(Bái chá)

  • 発酵工程を少しいれた弱発酵茶、
  • 芽には産毛が残され、茶葉自然の形のままなものが多い
  • 緑茶同様に、爽やかな味わい
  • これも緑茶同様、体を冷やす涼性
  • 白毫銀針、白牡丹が有名、福建省産が多い
  • 95℃のお湯で約1分(白毫銀針は約5分)
  • 8煎ほどおいしく飲める
  • 長期保存可能

 

黄茶(Huáng chá)

  • 白茶とは異なる悶黄という発酵工程を入れた軽微発酵茶
  • 生産量の少ない希少なお茶
  • 悶黄によりコクのある味わいとなっている
  • これも体を冷やす涼性
  • 80℃のお湯で1~5分
  • 3煎ほどおいしく飲める
  • 冷凍保存で1年ほど

 

青茶(Qīng chá)

  • 20~80%の幅で発酵させた部分発酵茶
  • 発酵の程度により爽やかなものから、香ばしいものまである
  • 茶葉が緑色のものは涼性、茶葉が茶色のものは体を温める温性
  • 烏龍茶は青茶に分類される
  • 台湾茶には青茶が多い(東方美人など)
  • 90℃のお湯で45秒~5分(入れる毎に時間を延ばしていく)
  • 10煎ほどおいしく飲める
  • 茶葉が緑色のものは発酵が少ないので保存期間は1年程度、茶葉が茶色のものは発酵がしっかりされており、長期保存可能

 

黒茶(Hēi chá)

  • 発酵を止めずに熟成させ続け、後発酵茶と呼ばれる
  • 他のお茶は酵素発酵という酸化作用だが、黒茶は麹カビ菌などをつかった微生物発酵をする
  • 昔ながらの発酵方法による生茶と、人工的に発酵させる熟茶とがある
  • しっかり発酵させるので、深い香りと味わいが楽しめる
  • 生茶は涼性、熟茶は温性
  • プーアル茶は黒茶に分類される
  • 100℃のお湯で10秒~
  • 長期熟成させるため埃など取り除く目的で、最初の2煎は洗茶する:飲まずに捨てること
  • 10~20煎ほどおいしく飲める
  • 長期保存可能

 

紅茶(Hóng chá)

  • 100%発酵させるため、全発酵茶と呼ばれる
  • 茶葉の香りに個性があるものが多い
  • 温性に属する
  • 世界三大紅茶の一つ、祁門紅茶がある(他は、ダージリン、ウヴァ)
  • 80~100℃のお湯で30秒~1分
  • 5煎ほどおいしく飲める
  • 長期保存可能

 

花茶(Huā chá)

 

工芸茶(Gōngyún chá)

  • 球状に丸まった茶葉
  • 主に緑茶とジャスミン茶を使う
  • お湯を注ぐと、徐々に広がり、グラスの中で花が咲く
  • 100℃のお湯で3~5分
  • 3煎ほどおいしく飲める
  • 常温で2年ほど

 

茶外の茶

  • お茶の葉を使わないお茶
  • 茶葉を使わないので、ノンカフェインのものが多い
  • 漢方の生薬、という方が一般的かもしれない

 

 

4. 中国茶ってどこで買えるの?

 お土産としていただいたものならいいけど、自分でお茶を買うには、さあ、どこで買えばよいでしょうか?
町をぶらぶら歩いてみても、なかなか中国茶のお店には出会えないかもしれません。
そこで、ある一日、仕事を休んで、ちょっと調査してきました。

 

スーパーマーケット(イオン)

まずは、どこにでもあるスーパーマーケット

おっ、ありました!

が、ティーパック入りのウーロン茶とジャスミン茶のみ

ちょっと物足りないかな

 

高級スーパー(成城石井信濃屋)

次は、値段は高めだが、良いものを置いている高級スーパー

ありました!

台湾烏龍茶、ジャスミン茶、プーアル茶など、そこそこの品ぞろえ

値段も手ごろ

 

デパート(京王百貨店新宿高島屋

続いて、デパート

もちろんありました!(小田急百貨店では出会えなかったですが。。)

京王のれん街に、ハーブティーと並んで台湾茶

新宿京王のれん街の一角に中国茶がありました

新宿京王のれん街の一角に台湾茶がありました


新宿高島屋6階には、中国茶専門店が
種類も豊富

新宿高島屋の中国茶専門店

新宿高島屋中国茶専門店

値段は、本格的中国茶台湾茶の値段ですが、それぞれについてスタッフさんに飲み方など教えてもらえます

高島屋のお店は、店内でお茶を飲むこともできる(試飲ではなく、喫茶として)し、茶器も購入できます

 

中国茶専門店(茶泉)

最後に、小田急線経堂駅からすぐのところにある中国茶専門店(東京ローカルですみません)

経堂の茶泉、小田急線経堂駅から徒歩3分

経堂の茶泉、小田急線経堂駅から徒歩3分

中国茶台湾茶の喫茶と、茶葉、茶器の販売をしている
値段は、いろいろなので、予算に合わせることができる

喫茶でお茶をいただきながら、気に入ればそれを購入するのもあり、店主にお茶の話を聞きながら選ぶのもあり

店主こだわりのお茶がそろっているので、選ぶのに悩みそう

茶泉の販売用中国茶、店主こだわりの品々

茶泉の販売用中国茶、店主こだわりの品々

 

やっぱり中国茶専門店に一度はいってもらいたいけど、近くになければ、デパートで探すのはありかな

中国茶の入り口で迷っているなら、まずはスーパーのお茶から始めてもよいかも

 

 

5. さあ、淹れてみましょう!

 これで準備万端

さあ、中国茶台湾茶を楽しみましょう!

 

と、その前に、洗茶、潤茶についてお話します

洗茶Xǐ chá) -- 黒茶は発酵期間が長く、倉庫などで熟成させるため、埃などがついています。工芸茶も同様です。最初の一、二煎のお湯は茶葉をすすいで捨てます

潤茶Rùn chá) -- 白茶と青茶は、茶葉にお湯が浸透しにくいので、洗茶と同じように最初の一煎のお湯は茶葉をすすいで捨てます

それ以外のお茶は洗茶、潤茶は不要です

 

グラスで淹れる

  1. グラスをお湯で温めておく
  2. 温めていたお湯を捨て、新しくお湯をグラス1/3ほど入れる
  3. 茶葉を適量入れ、茶葉をお湯に馴染ませる
  4. お湯を追加する
  5. 抽出時間待つ -- 茶葉がゆっくり沈む様子が見られます
  6. 飲めます -- ひとりならそのまま飲んでもOK、濾網を介して茶海に移し、茶杯に入れ分けてもよいです

蓋碗で淹れる

  1. 蓋碗をお湯で温めておく
  2. 温めていたお湯を捨て、茶葉を入れる
  3. 多めにお湯を注ぐ
  4. 泡は灰汁なので、蓋碗の蓋をしてゆっくり揺らし、灰汁を流す
  5. 抽出時間待つ
  6. 蓋を少しずらし、そこから濾網を介して茶海に移し、茶杯に入れ分ける、茶杯に直接入れてもOK
  7. お茶の色や香りを楽しみつつ、茶杯は小さいですが、3口で飲みます
  8. 次のお湯をいれるまで、蓋は開けておき、蓋碗の茶葉の色や香りも楽しみます

茶壺で淹れる

  1. 茶壺をお湯で温めておく
  2. 温めていたお湯を捨て、茶漏を茶壺の口に乗せ茶葉を入れる
  3. お湯を茶壺の口ぎりぎりまで注ぐ
  4. 泡は灰汁なので、蓋を茶壺の口部分に沿って回し、灰汁を取り除く
  5. 蓋をして、上からお湯をかけ、中のお茶を蒸らす
  6. 抽出時間待つ
  7. 濾網を介して茶海に移し、茶杯に入れ分ける
  8. お茶の色や香りを楽しみつつ、茶杯のお茶は、3口で飲みます
  9. 次のお湯を入れるまで、蓋は開けておきます

 

 

いかがですか?中国茶台湾茶を楽しめそうでしょうか?
もっとのめり込みそうなら、本格茶芸(工夫茶Gōngfūcháにも挑戦してみてください
このブログでも紹介したいと思います。

 

では!
2018年9月
小庵 !(^^)!

 

 

参考資料